一般社団法人コンピュータソフトウェア協会

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システム開発における上流工程の課題を解決するユーザガイドを公開
~発注者向け「ユーザのための要件定義ガイド」と、発注者の視点に立脚した「システム再構築を成功に導くユーザガイド」の2冊を同時公開~

2017.02.13

省庁・団体名

独立行政法人情報処理推進機構

概要

 独立行政法人情報処理推進機構 ソフトウェア高信頼化センター(以下、IPA/SEC)は1月31日、システム開発時の課題である「上流工程の作業不備に起因した手戻り」の解決を支援するガイドブック「ユーザのための要件定義ガイド」と「システム再構築を成功に導くユーザガイド」の2冊を公開しました。

内容

ガイド作成の背景

 システム開発における上流工程での品質確保は、重要課題として挙げられています。しかし、上流工程の作業不備による手戻りに起因するトラブルはなくなっていません。工期の遅れや開発コスト増大、さらに開発プロジェクトの失敗や運用後のシステムトラブルには、多くの企業が頭を抱えています。ITシステムの大規模化・複雑化が進む現在においては、トラブルの発生数が増大しているケースも少なくありません。

 また、今後は産業の垣根を超えて、異なる分野の機器やシステムが複雑に連携したサービスが増加すると予想されています。システム開発時には想定していなかった相手とつながり、システム全体が複雑に深化すると、1つの作業不備が引き起こすリスクインパクトは、以前とは比較にならないほど甚大です。上流工程に起因する失敗やトラブルをなくすためには、システムを発注する側(ユーザ企業)とシステムを開発する側(開発企業)の協調が不可欠です。

ガイドブックの特徴と使い方

 こうした状況を鑑み、IPA/SECでは「ユーザ企業」と「開発企業」の、それぞれの立場に立脚した、システム開発上流工程の課題を解決するガイドブックを公開しました。それが、「システム再構築を成功に導くユーザガイド (企画/計画工程の勘どころ)」と、「ユーザのための要件定義ガイド(要件定義工程の勘どころ)」です。

■「システム再構築を成功に導くユーザガイド ~ユーザとベンダで共有する再構築のリスクと対策~」
 本書は、ユーザ企業が現行システムを再構築する際に、最適な手法を選択し、正確でかつ開発企業側と齟齬を生じさせない「システム化計画」の策定を支援するガイドブックです。
 システム再構築が抱える課題は、時間が経過して仕様が不明瞭になっている現行システムを、仕様があいまいなまま開発に着手してしまうことです。これを解決するには、過去に同様の課題に直面した企業の知見に習い、再構築の企画/計画工程で検討すべき観点を整理・提示することが有用です。
 本書では、ユーザ企業がシステム再構築の企画/計画工程で留意すべきポイントをリスト化し、下流工程でのリスク回避のための具体的な計画の策定方法を、実践に即した形式で紹介しています。ユーザ企業は開発企業との合意形成をするうえで、本書を活用できます。

■「ユーザのための要件定義ガイド ~要求を明確にするための勘どころ~」
 本書は、主にユーザ企業を対象にしたガイドブックです。要件定義工程での問題は、開発プロジェクトの現場で作業不備が発生することです。これは、ユーザ企業と開発企業の間で「要求(What)」が正しく伝わっていないことが原因です。
 この課題を解決するには、要求を正しく伝えるための「手段(How)」を明確にすることが重要です。つまり、両者双方の知見やノウハウをまとめ、言葉の解釈にギャップを生じさせないような"勘どころ(コツ)"を示すことが有用です。
 本書では、要件定義に熟練した有識者がこれまでのプロジェクト経験から、抜け漏れにつながる「ありがちな間違い」を課題として示し、「解決策の勘どころ」について、具体例を挙げて指南しています。ユーザ企業が開発企業の支援を得つつ本書を活用し、新システムの要件を記述した作成ドキュメントに対応する"コツ"を確認しながら作業を行うことで、抜け・漏れのない要件定義を進めることができます。

 IPAでは両ガイドブックがユーザ企業、開発企業で活用されることにより、上流工程の作業不備に起因した開発プロジェクトの失敗や運用後のシステムトラブルが削減できることを期待しています。これにより、ユーザ企業の損失リスク低減だけでなく、安定したシステムによる安全な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

ダウンロード

ダウンロードの際に簡単なアンケートのご協力をお願いしています。
(アンケート入力後にダウンロードのリンクが表示されます)

関連情報

※2017年3月10日に開催する「第10回要求シンポジウム」にて、本ガイドブックについての講演を予定しています。

更新履歴

2017年2月1日 関連情報を追加しました。

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