一般社団法人コンピュータソフトウェア協会

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「専務のツブヤキ」
~平成30年度情報政策と私の働き方改革~

2018.02.15

CSAJ 専務理事 笹岡 賢二郎

 先月は各団体の賀詞交換会などに出席し、夜は忙しかったのですが、それもようやく一段落しました。国政の方では、国会開会早速に補正予算も成立するとともに、名護市長選挙では辺野古沖移設容認派の候補が勝利して政府・与党は幸先の良いスタートを切っているように思えます。

 さて、法律の方に目を向けてみますと、 経済産業省は生産性向上特別措置法【生産性革命法】及び産業競争力強化法等の一部を改正する法律 などの提出を検討しているようです。前者の生産性革命法では、新しい経済政策パッケージ・生産性革命の「集中投資期間(3年間)」に合わせ、中小企業者に 革新的事業活動実行計画 を策定・実施してもらうことが検討されていて、同法の中で平成30年度から導入される IoT税制 IoT設備投資(センサー・ロボット等)を行った場合に特別償却30%又は税額控除3%(賃上げを伴う場合は5%)も位置付けられることになっています。後者の法律(「等」のうちの 中小企業等経営強化法 )では、中小企業のIT導入を促進するため、 ITベンダー等を情報処理支援機関として認定し、ITツールやITベンダーの見える化 を図ることが検討されています。法律の可決成立は、平成30年度予算の可決成立後の3月末以降に見込まれていますので、今年の夏から秋にかけてこれらの法律が実際に施行されるものと思われます。

 また、昨年12月末に開催されたIT総合戦略本部・官民データ活用推進戦略会議の資料を見ていますと、「 デジタル化3原則 ※」の徹底という文言が出ていました。ITを最大限活用し、簡素で効率的な社会システムを目指して、まず行政サービスのデジタル改革を断行するとのこと、 デジタルファースト関連一括法案も視野に法令の見直し が行われているそうです。これが通れば、 デジタルが正本、紙が副 となりますので、紙中心のビジネスの世界も様変わりすることでしょう。例えば、印鑑屋やJP(郵便)などビジネスへの影響も相当出ることでしょう。また、CSAJは特に農業分野でのIT利活用については平成30年度重点的に進めていく予定ですが、政府においても、 先行して、医療・農業分野でのデジタル改革・データ連携を進める とのことでした。

デジタルファースト (行政手続きが最初から最後までデジタルで完結する社会)、 ワンスオンリー (一度提出した書類は再提出不要、添付書類もバックオフィス連携で不要)、 コネクテッド・ワンストップ (転居、死亡・相続、法人設立、)役員変更など1か所でサービスを完結)

 サイバーセキュリティでは、昨年末に経済産業省で「 産業サイバーセキュリティ研究会 (座長:村井純慶應大学教授)」が開催されていますが、重要インフラ関係ではサイバー攻撃に対する情報共有の強化、 IoTの進展を踏まえたサプライチェーン毎の対策強化 、中小企業のサイバーセキュリティ対策の強化が政策の方向性として打ち出されました。特に、サプライチェーン全体のセキュリティリスク・ポイントを明らかにして、リスク評価手法や認証・確認方法を定める「 産業サイバーセキュリティ対策フレームワーク 」を年度内に策定することを目指しているようです。

 最後に働き方改革ですが、つい先日某経済雑誌を見ていますと、私が日頃感じていた問題意識と同じことを紹介していたのでちょっとつぶやく気になりました。それは以下の仕事の優先順位の付け方です。

①緊急性も高く、重要度も高い仕事(上から突発的に降ってくる案件など)
②緊急性は高いが、重要度は低い仕事(締切間際の雑事など)
③緊急性は低いが、重要度は高い仕事(締切まで余裕のあるプレゼン資料や原稿、重要なイベントの企画など)
④緊急性も重要度も低い仕事
普通に考えれば、緊急性(締切)を重視して①→ ②→③ →④という方が多いと推測していますが、実は私的には①→ ③→② →④です。普段もそのようにしている(重要なものは締切よりも早めにとりあえず仕上げておく)つもりです。

 要は、①の仕事は極力上から突発的に降ってくる案件(これは仕方ない)だけにして、それ以外は増やしたくないからです。つまり、③をほっておくと①になってしまいます、余計な ①ばかり増えると仕事への余裕がなくなりますし、その結果として仕事の質も低下 する気がするからです。先日、偶然、ある経済雑誌を読んでいると働き方改革をテーマに、丁度、仕事を緊急性と重要度を軸に4象限に表して、私と同じく①→③→②→④の方がよいと書かれていました。理由も私とほぼ同じでした。さて、このコラムは私にとって、②(締め切り間際にねじり鉢巻き)でしょうか、それとも③でしょうか(笑) この話、皆様の参考になれば幸いです。

 

 

筆者略歴

笹岡 賢二郎(ささおか けんじろう)

1961年生まれ、1983年に通商産業省(現経済産業省)入省、機械情報産業局電気機器課、科学技術庁、資源エネルギー庁、立地公害局、防衛庁、工業技術院、基盤技術研究促進センター、JETROクアラルンプールセンター、文部科学省、四国経済産業局などの勤務を経て、2005年7月より新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2007年7月より九州経済産業局地域経済部長、2009年7月より中小企業基盤整備機構の業務統括役兼総務部長、2011年7月独立行政法人情報処理推進機構の参与兼セキュリティセンター長などを経て、2013年7月から東京工科大学にてコンピュータサイエンス学部 コンピュータサイエンス学科教授、片柳研究所所長、工学部 電気電子工学科 教授兼コーオプセンター長。2016年6月に一般社団法人コンピュータソフトウェア協会専務理事に就任。