一般社団法人コンピュータソフトウェア協会

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「愛と繁栄を実現する経営改革」社長自身が変わる! ~A社経営計画説明会~

2016.10.01

CSAJ 監事 公認会計士・税理士・ITコーディネータ 山田隆明

 先日A社の経営計画説明会にお招きいただいた。
登壇した社長は、冒頭から「オレ自身が変わる!」ときた。いきなりの決意表明である。そして「今日を境にオレ自身がこれまで誤っていた”いい恰好”と”責任回避”から脱皮して、もっぱら”お客様の方を向く”!」と続けた。この言葉で全体の空気がピンと張り詰めた。聞いていた私も社長の姿のあまりの変わりように驚いた。
 A社はこれまで真面目で丁寧な工事にもかかわらず、新規受注もリピート受注も少なく業績が低迷していた。
私の説得の末、社長は低迷の原因を理解した。
これまでのA社は、商談の冒頭には「いやなら断ってくださって結構です」と前置きし、提案の際には「A案、B案、C案があります。どれがよろしいでしょうか、お選びください」と相手に選ばせてきた。それが”お客様に対する親切”だと思っていたと言う。また、既存顧客から来てくれと言われない限り自分からは訪問しなかった。しつこいのは失礼だと思って遠慮していたからだと言う。そこで私は、「あなたは親切や遠慮とおっしゃるが、相手側はそう思っていませんよ。「この業者は売る気がないな」、「逃げているな。後で何かあったときに、あなたが自分で選んだじゃないかと言い訳して、こちらに責任転嫁するんだろうな」と取りますよ。また、ちっとも来てくれないことについては「売るときは何度も来ながら、売った後は一向に来ない。現金なものだ」と不満を持っていると思いますよ。あなたが買う側だったらそう思うでしょ。」と言って説得した。
 原因を理解できればあとは早かった。経営方針を固め、具体的な販売戦略や目標数字を立て、今後の行動計画まで一気に決めた。経営計画説明会はその翌営業日に行った。
 「オレ自身が変わる!」の言葉に続いて、当社の存在目的を「お客様の要求に応え、お客様に満足いただくことだ!」とし、事例をあげて熱心に説いた。続いて基本方針を説明した。すなわち、クレーム・トラブルには必ず直ちに対応するとの対応方針、プロとしてベストなものを提案するとの営業方針、そして社長自身がお客様訪問をするとの社長方針である。社長の目はこれまでになく輝いていた。そして「責任はすべてオレが取る、言ったとおりにやってくれ」と言い切った。この瞬間、社員も顔付きが変わった。社長を信頼した表れである。続く具体的な販売計画・行動計画の話の頃には身を乗り出してひたすら社長の話に聞き入った。私は彼らとの間にバリアができたのを感じ、これで私の役割は終わったと確信した。終了後、私は社長に卒業証書を手渡した。
一抹の寂しさはあるが、A社はもう大丈夫である。こんな嬉しいことはない。

(注)本コラムの内容は筆者個人の見解に基づいており、当協会の見解を示すものではありません。

筆者略歴

山田 隆明(やまだ たかあき)
山田隆明公認会計士事務所 所長
公認会計士・税理士・ITコーディネータ

山田 隆明Twitter

1959年 名古屋市生まれ。東海高校、慶応義塾大学経済学部卒業 。
株式会社インテック(基幹業務パッケージソフトの企画及び販売)、
監査法人(会計監査)を経て、
2003年 山田経営会計事務所開業、現在に至る。
---税務だけでなく、経営判断のための会計、人をヤル気にする会計を。
2009年9月から一般社団法人コンピュータソフトウェア協会監事。